会長挨拶

社団法人 埼玉県歯科医師会 会長

健康で明るい長寿の為に・・・

埼玉県歯科医師会は平成30年、設立110周年を迎えました。設立以来長年にわたり、県民の皆様と共にあり、口腔機能(食べる事や話す事など)の回復、健康増進のために取り組んで参りました。

現在では、歯や口の健康は全身の健康と大きく関わっている事が多くの研究等で明らかにされています。歯・口が健康で、よく噛んで食べられることが全身の疾患、成人病(糖尿病、脳血管障害、心臓病、高血圧、肥満など)や認知症の予防等に貢献し、健康寿命(健康で明るく元気に長生き)の延伸に役立つ事が広く知られるようになりました。

そして、口腔内の衛生状態を綺麗に保つことは、死因の上位を占める誤嚥性の肺炎予防に直接的に関与しています。また、周術期(病院での手術の前後)医療については、術前術後の口腔内を管理することで、明らかな入院期間の短縮などの報告が多数されています。

ここ数年フレイル(加齢や慢性疾患により肉体的・精神的・社会的に衰えていくこと)という言葉をよく耳にするようになりました。口腔のフレイルを予防し摂食嚥下(食べ物を口からとり飲み込むこと)の機能を維持する事は、食べる楽しみを保ち、人生を楽しく歓びをもって生きることに繋がります。そしてその事が全身のフレイルの予防にも繋がるのです。

私たち埼玉県歯科医師会会員は、これらの事を踏まえた日常臨床に加え、地域包括ケアにおける在宅診療や、母子保健、様々な健診事業(乳幼児や児童・生徒の健診を始め成人健診、事業所健診、後期高齢者の健診)などの様々な事業を通じて、県民の皆様の健康の維持増進のため、そして健康寿命の延伸のために努めております。

これからも、埼玉県歯科医師会へのご理解ご協力をよろしくお願いいたします。

一般社団法人 埼玉県歯科医師会
会長 大島 修一